竹宮恵子の「紅にほう」という漫画があります。(大和和紀じゃないよ)
終戦前後あたりの回想録みたいなお話。
私の母方の祖母、母、叔母は 満州からの引き上げ者でした。
小さい頃たまに 母には満州での生活について聞いたりもしたけど 母は食べ物関係の話が主で まぁ、面白くはあったけど 勉強にはならなかったな。
で、おばあちゃんっ子だった私は祖母からもよく話を聞いていた。
おじいちゃんとの惚気話もよく聞いたけど。
子供心にも、こんなお嬢さんお嬢さんしたおばあちゃんが 夫に先立たれて、よく 赤ん坊だった叔母と、まだ小さい母を連れて 日本に戻ってこれたもんだ。。。。と思っていたんだけど 祖母の話はほとんどが 戻ってきてからの話、「どんな遠くでも出稽古に行った」とか「昼間はずっとお稽古の仕事で洗濯は夜中にやってた」とかいう話。
唯一引き上げ時の話で聞いたのは「何も食べる物がなくて、我慢できなくなったら 鰹節をちょっとだけ口に入れた。それで 随分持ちこたえられた」とか「少しでも食べ物があったら 子供だけじゃなくて 自分も食べろと一緒に歩いてる人に怒られた。自分が歩けるうちは子供が倒れてもおぶって上げられるけど 逆はできないんだから」とか。
その一遍だけでも 壮絶だなぁと思ってたんだけど この漫画読んだら 本当にどうやって戻ってきたの?どうやって 娘二人、大学まで出したの?!とさらに不思議というか びっくりだったよ。
まぁ、不在地主でほとんど国に持っていかれたにせよ、それなりに 実家が資産家だったらしいから この漫画の人達よりは 恵まれてたのかもしれないけど。
ただ、子供の頃「日本舞踊を習いたい」と言ったら 思いっきり反対されてしまったのは、祖母にとって 踊りを踊る=芸者 で、昔のイメージが根強かったのかなぁ…などと思ったりもした。
読み終った後、なんだか 祖母にもっといっぱい話しを聞いておけばよかった。。。。と思ってしまいました。
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