ウルトラマンメビウスの映画(バレ有)

これから見るつもりの人は、読まないほうがいいかもしれない。

才蔵と次男をウルトラマンの映画に連れて行く。
今年は、ライダー&戦隊映画もイマイチでウルフェスもどうも盛り上がりに欠けた中で、若干の期待と不安をもって行ったのだが、結論から言うとかなり良かった。
総じて、オトナ(ウルトラ6兄弟世代)も子供も楽しめる良い映画であった。
円谷もネクサスで激しく転倒、ウルトラマンマックスから、起死回生、往年のウルトラマンネタを織り交ぜる試みを始めて、ようやく「わざとらしくなく」おとうさんサービスがストーリーに収められるようになったといえよう(MAXの時はだいぶ「あざとい」感じがした)。
ウルトラ兄弟も弱すぎず強すぎずちゃんと貫禄もあり良かった。ウルトラマンフェスティバルのショーとかではともすると今のウルトラマンのアピールのためにやけに弱弱しい演出がされていたりして非常に納得がいかなかったりする。が、今回は、先輩として戦うところは戦い、後輩をかばうときは命がけでかばい、譲るところは譲り、託すところは託すという、伝説のヒーローの格を感じさせる演出で大変よろしかったです。
そもそも、泣けるとは聞いていたが、なつかしのBGMをバックに4人が並んで歩き順番に変身されたらもうそれだけで目頭が。こりゃ反則だ。おそるべしウルトラ兄弟。
挫折した子供がウルトラマンたちに刺激されて勇気を取り戻すというストーリーも丁寧に描かれていて、これがオトナ世代と子供世代の隙間をうまく取りまとめていた。子供もなかなかかわいかった。
才蔵も次男もあまり怖がらず楽しんだようだし、ビデオ出たらもう一回見たいと思わせるくらい良かった。

気になった点もあった、
初代ウルトラマンのフェイスがホントに当時の最初のフェイスを使っていた点。始めは「おお!」と思うのだが、周囲の映像クオリティのなかでCGばりばりであのざらざらフェイスがあると、だいぶ違和感があり、なんだか終始どことなくイタかった。そもそも我々世代にとっても、ウルトラ兄弟同士の絡みではあの顔は使われておらず、むしろなじみがないのではないか。
もう1点は、4人の変身シーン。なぜか、昔のテイストを使いつつ、今風にアレンジされていたが、それにしちゃあ手抜き。作り直すならあそこはもっと気合をいれてほしかったと思う。ていうか、あそこは昔のそのままのがイイと思うのだが。セブンとか、当時の若いダンの顔にセブンが重なるのがおかしいという配慮なのだろうか。


【その他、細かいツッコミ】
・6兄弟のそれぞれのBGMの使い方は、油断してると気付かないくらいさりげなく使われていて良かった。
・ザラブ星人の声に青野武はないだろ。もっと知的な声にしてくれ。全体的に宇宙人の声、馬鹿っぽすぎ。と思ったら、なんとザラブ星人、オリジナルも青野武だったのね。あとで見直してみよう。
・変身後の各マンの声も変身前の人が担当していたのが、妙に違和感。低音系の別あてエフェクト付とかがよかったんじゃね。
・CGの力を借りたおかげで、アイスラッガーや八つ裂き光輪動く動く。斬れる斬れる。おっかねー。
・しかし、ヤプールがここまで出世するとは。意外。
・メビウスの新モード登場の演出。あんな淡白でよかったのだろうか?作中で子供が言うまで気付かなかった。
・この世界観では、レオ以降はいなかったことでいいのだろうか。それとも80以降?
・篠田三郎は出てなかったなぁ。そういえば、昔、「戦いは終わった」とかいいながらウルトラ兄弟の中の人が笑いながらビールを飲むという秀逸なCMがあったが、あの時も、篠田三郎は欠席枠で笑っていた。ひょっとして仲悪いのだろうか。
・始めに5人が変身してから大体一時間、ほぼ初っ端からカラータイマーが点滅しててたのが、とてもどきどきした。最後の決戦で、タロウがチャージしてくれてほっとした。