自転車の篭に蝉の抜け殻がくっついていた。何かうれしかった。
蝉の羽化する瞬間を見るために早起きしようとして寝坊するというのは夏休みの定番ギャグだ。
私も長い子供生活の中で5度程チャレンジしようとしたが全て敗北を喫した。
しかし、これから羽化に向かう蝉の幼虫が歩く姿がかっこよかったのは良く憶えている。
殻が硬くて、ものすごく歩みがゆっくりで、なんか戦車みたい。
これはアブラゼミの抜け殻である。
羽化した彼らは羽も不透明で茶色く、由緒正しいイナカモノのガキにとっては蝉の中のチャバネゴキブリに等しい存在だ。
しかし、この抜け殻の姿の格好良さはどうだ。
思わずデジカメでマクロぎりぎりで撮影してしまった。
しづしづはいやそうに目を背けていた。かわいいのに。
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